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堂々とした造りの「さんじゅ荘」ですが、床面積50坪で総工費はわずか1千万円ほど。実験ハウスにお金はかけられませんからね。
実はさんじゅ荘の土台は工事現場などで使われる仮設小屋、プレハブ住宅なんです。
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柱は電柱ですし、他にもほとんど廃材を用いています。家具は古道具屋で探したり、友人たちが持ち寄りました。
そして赤黄色の壁土は、すぐ近くの山で採れたものなのです。ちょっと面白いと思いませんか? 自分で掘った土をプレハブの家に塗り、こんな昔ながらの田舎家ができるのですから。
昔の暮らしを再現するのではなく、目の前にある素材のいい所を組み合わせたのが「さんじゅ荘」なのです。
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さんじゅ荘には「いい酒が入った」「友人が帰省した」と何やかやと理由をつけて人が集まります。さんじゅ荘は、実験ハウスとともに「遊び場」としての要素が大きいんですね。
そしてここで肴を焙り、酒を酌み交わすと時の経つのを忘れ、朝を迎えることもしばしばですが、これは土壁の居心地よさのなせるワザ、と訪れる誰もが心得ているようです。
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さんじゅ荘には茶室「泥乞庵」が設けられている。本格的なしつらえではないが、壁、天井、ふすままで土で塗り回し、天井は竹を配した。照明の光量を落とすとなかなかおごそかな雰囲気である。
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「泥乞庵そば塾」も遊びの一つ。泥乞庵とはさんじゅ荘内に設けられた茶室の名です。さんじゅ荘には広い調理場があり、普段は右のものも左に動かさないお父さんたちが嬉々として包丁を使い、片付けをし、客人に手打ちソバを振舞う光景は、なかなか微笑ましいものです。
ちなみに山共建設の山本専務は「塾長」なのです。
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